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2018年最後となる欧米クラシック・シリーズ​​第27弾は、アベル・ガンス、ジャン・ルノワール、ジュリアン・デュヴィヴィエ、ジャック・ベッケル、ロベール・ブレッソンら戦前・戦後にかけて活躍したフランス映画の巨匠たち、その傑作群を10本一挙上映します。

フランス映画ならではのしっとりした情緒、そして品格ある映像を存分にご堪能下さい!

例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!

上映期間 12月17日(月)~28日(金)

上映作品(全作品DVD上映)

『マイエルリンクからサラエヴォへ』de mayering à sarajevo(1939年 仏 モノクロ 90分)

監督:マックス・オフュルス

脚本:カール・ズックマイヤー マルセル・モーレット カート・アレクサンダー アンドレ=ポール・アントワーヌ ジャック・ナタンソン

撮影:クルト・クーラン オットー・ヘラー

出演:エドウィジュ・フィエール ジョン・ロッジ ガブリエル・ドルジア エイメ・クラリオン ジャン・ドビュクール レイモン・エイムス

★オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承者フランツ・フェルディナン大公は、革新的な考えの持ち主だったため皇室から疎まれていた。チェコ人の伯爵令嬢ゾフィー・ホテイクと出会った大公は、恋に落ちるが身分の違う二人には多くの困難が待ち受けていた。ユダヤ系ドイツ人のオフュルスは1933年フランスに亡命、’38年にフランス国籍を取得した後の作品が本作で、あっと驚く驚愕のラスト・ショットまで、オフュルスの”究極の移動キャメラ”が冴え渡る史実を再現したドラマ。

​上映日:12月17日(月)15時~、21日(金)17時~

『白い足』pattes blanches(1949年 仏 モノクロ 92分)

監督:ジャン・グレミヨン

脚本:ジャン・アヌイ ジャン=ベルナール・リュック

撮影:フィリップ・アゴスティーニ

音楽:エルザ・バレーヌ

出演:フェルナン・ルドー シュジー・ドレール ポール・ベルナール ミシェル・ブーケ アルレット・トマ

★舞台はブルターニュの小さな港町。酒場の主人ジャックとその情婦オデット。ジャックはオデットになんでも買い与え、彼女もわがまま放題に暮らしていた。酒場にはミミという猫背のウエイトレスがいた。彼女は村の嫌われ者”白い足”を慕っている唯一の人間だ。”白い足”とはケリアデック伯爵のことで、いつも白いゲートルを履いていることから密かにつけられたニックネームだ。オデットは貴族への憧れと嫉妬から店に来る伯爵を誘惑し、伯爵も彼女の虜になってしまう。だが、それは周りの人間たちを予想もしない状況に引き込んでいく。呪われた映画作家と謳われたわれたジャン・グレミヨンが描いた詩的リリズムあふれる男女の不条理愛憎劇。

​上映日:12月19日(水)17時~、21日(金)15時~

『七月のランデヴー』rendez-vous de juillet(1949年 仏 モノクロ 96分)

監督:ジャック・ベッケル

製作:ルネ・ガストン・ヴュアトー

脚本:ジャック・ベッケル モーリス・グリフ

撮影:クロード・ルノワール

音楽:ジャン・ウィエネル

出演:ダニエル・ジェラン ブリジット・オーベール モーリス・ロネ ニコール・クールセル ベルナール・ラ・ジャリジュ ルイ・セニエ

★1949年、パリ。20代前半のルシアン・ボナールは将来は探検家になろうと決め動き出す。だがブルジョワの両親はそれを許さず、ルシアンに銀行員のような堅実なキャリアを積むようにと強要される。ルシアンは父と口論の末、家を出て探検隊へ参加する準備を始める。その一方、恋人のクリスティーヌも”女優になる”という野望を実現するために着々と準備をしていた。20代のジャズ愛好家の若者たちの夢と希望を、特異な感性と天性の映画術でフランス映画史に大きな足跡を残したジャック・ベッケルの青春群像劇。本作は’49年のルイ・デリュック賞を受賞し、映画は大ヒットした。

​上映日:12月20日(木)15時~、28日(金)15時~

『罪の天使たち』les anches du peche(1943年 仏 モノクロ 87分)

監督:ロベール・ブレッソン

製作:ロジェ・リシュベ

脚本:ロベール・ブレッソン ジャン・ジロドゥ

撮影:フィリップ・アゴスティーニ

音楽:ジャン=ジャック・グリューネンヴァルト

出演:ルネ・フォール ジャニー・オルト シルヴィー ミラ・パレリ

★ブルジョアの娘アンヌ・マリーは修道女になるため自らドミニコ会の修道院に入る。そこは刑務所で服役を終えた女性たちを多く受け入れていた。やがてアンヌ・マリーは若い反抗的なテレーズという受刑者と出会う。彼女に関心を持ったマリーは出所したら修道院に来るよう彼女を誘う。修道女たちの葛藤や憎しみ、友愛を描いた『田舎司祭の日記』などのブレッソン伝説の長編デビュー作。

​上映日:12月19日(水)19時~、26日(水)15時~

『乙女の星』sylvie et le fantôme(1945年 仏 モノクロ 93分)

監督:クロード・オータン=ララ

音楽:ルネ・クロエレック

出演:オデット・ジョワイユ ジャン・ドザイー フランソワ・ペリエ ルイ・サルー ジュリアン・カレット ジャック・タチ ガブリエル・フォンタン

★16歳の少女シルヴィは、自分の住む古城の主と言われる幽霊<白い猟人>の存在を信じ、どうしても会いたいと思うようになる。そのシルヴィをフレデリックという青年が見染め近づいてくる。そして、彼女の最初の舞踏会の夜にその幽霊が突然あらわれる。『肉体の悪魔』『青い麦』などのオータン・ララが恋に憧れる少女を描いた初期のロマンティック・コメディ。『ぼくの伯父さん』などの名匠ジャッ・タチが”俳優として”幽霊<白い猟人>を好演。

​上映日:12月17日(月)17時~、26日(水)19時~

『あなたの目になりたい』Donne-moi tes yeux(1943年 仏 モノクロ 101分)

監督・脚本・主演サッシャ・ギトリ

出演:ジュヌヴィエーヴ・ギトリ

★彫刻家のフランソワは、ある美術展で若くて美しい娘カトリーヌに出会い、一目で気に入りモデルを頼む。二人は相思相愛になるが、突然フランソワはカトリーヌに冷たい態度で接するようになる。カトリーヌはフランソワの突然の変化を理解できずにいたが、彼女のその態度にはある理由があった。トリュフォーやゴダールが敬愛したフランス演劇、映画界の巨人サッシャ・ギトリが占領下時代に撮りあげた優美で切ないメロドラマ。当時のギトリ夫妻が実際にカップルを演じている。

​上映日:12月19日(水)15時~、28日(金)17時~

『ショタール商会』Chotard et cie(1932年 仏 モノクロ 83分)

監督:ジャン・ルノワール

製作・脚本:ロジェ・フェルディナン

出演:フェルナン・シャルパン ジョルジュ・ポミエ ジャンヌ・ルーリー ジャンヌ・ボワテル マックス・ダルバン ルイ・セニエ

★食品雑貨の卸を営むショタール商会の社長フランソワは、社業に専念するあまり文学などは仕事に何の役にも立たないと決めつけていた。だが、娘のマリーの婿で詩人のジュリアンがゴンクール賞を受賞したことから、フランソワの中に突然、文学への興味が沸き起こる。そして、遂には自分の事業などは何の価値もないものだと決めつけおざなりにしてしまう。そんなフランソワをジュリアンは諭す”バランスこそ、美しいものです。一つ一つ積み上げられたレンガも美しい詩なのです”。ルノワール作品に一貫して流れている、有りのままの人間像をリアルに描いていく姿勢が、ジョセフ=ルイ・ムンドウィラーの流麗なカメラワークの中で見事に昇華した作品。

​上映日:12月20日(木)19時~、26日(水)17時~

『幻の馬車』La charrette fantome(1939年 仏 モノクロ 93分)

監督・脚本:ジュリアン・デュヴィヴィエ

原作:セルマ・ラーゲルレーヴ

撮影:ジュール・クリュージェ

音楽:ジャック・イベール

出演:ルイ・ジューヴェ ピエール・フレネー アンリ・ナッシュ ミシュリーヌ・フランセ マリー・ベル ミラ・パレリ ヴァランティーヌ・テシエ

★フランスのブルターニュ地方には、毎年、除夜の鐘が鳴るときに死んだ者はその後1年間、死神の馬車の御者となり死人の所へ訪れて、その迷える魂を冥府へ連れて行くという伝説が語り伝えられている。クリスマスの日、救世軍の接待に集まった浮浪者たちの中で、一人の老婆が馬車の軋る音が聞こえると叫びだした。これを聞きとがめたのは”学者”とあだ名されるジョルジュだったが、ダヴィッドとギュスターブは老婆の話を一笑に付した。だが、死神伝説がジョルジュに音もなく忍び寄っていた。1909年、女性で初めてノーベル文学賞を受賞したスウェーデンの作家ラゲルレフの幻想小説『死神の御者』をデュヴィヴィエがブルターニュ地方に移して映画化した作品。1921年にはヴィクトル・シェーストレムが監督・出演したサイレント映画の名作『霊魂の不滅』のリメイクでもある。

​上映日:12月20日(木)17時~、27日(木)19時~

『高原の情熱』Lumière d’Eté(1943年 仏 モノクロ 104分)

監督:ジャン・グレミヨン

製作:アンドレ・ポールヴェ

脚本:ピエール・ラローシュ ジャック・プレヴェール

撮影:ロジェ・アラゴン ルイ・パージュ

音楽:ローラン・マニュエル

出演:マドレーヌ・ルノー マドレーヌ・ロバンソン ジャヌ・マルカン レイモン・エイムス ポール・ベルナール シャルル・ブラヴェット ピエール・ブラッスール

★舞台はローヌ河上流の保養地ホテル”守護天使”。このホテルを経営する女主人クリ・クリはかつてパリのオペラ座のバレリーナだったが、ホテルの近くの城に住むパトリスと恋に落ち、彼のそばにいたいばかりに”守護天使”に引きこもった。やがて、このホテルにミシェル・ラガルトという若い女性が訪れる。そして、彼女の恋人の画家であるローランと近くのダム工事現場の青年技師ジュリがそこに加わる。それぞれの過去や想い、恋愛模様がドキュメンタリー・タッチのリアルな映像の中に交差して描かれていく。長年、<呪われた映画作家>と呼ばれてきたが、近年ではフランス映画史上の最も偉大な監督のひとりとして再評価されているジャン・グレミオンの佳作。

​上映日:12月21日(金)19時~、27日(木)15時~

『失楽園』(別タイトル『失われた楽園』)Paradis perdu(1940年 仏 モノクロ 103分)

監督:アベル・ガンス

脚本:ジョセフ・ザン アベル・ガンス

撮影:クリスチャン・マトラ

音楽:ハンス・メイ

出演:フェルナンド・グラヴィ エルヴィル・ポペスコ アンドレ・アレルム ロベール・ル・ヴィギャン

★第一次大戦前夜のパリ。新進気鋭のアーティスト、ピエール・ルブランは仕立て屋の助手であるジャニーヌと恋に落ち結婚する。ピエールには洋服のデザインの才能があり、新婦と至福の日々を過ごしていたが、ついに戦争が勃発し彼は出征する。ジャニーヌが出産の際に亡くなり生きる気力を失ったピエールは、敵国ドイツ軍営を偵察する危険な任務に志願する。軍務中に受けた傷の回復を病院で待つ間、ドレスのスケッチをして時間を過ごすピエール。やがて戦争が終わるとピエールは一躍有名なファッション・デザイナーとして脚光を浴びる。さらに数年後、忘れ形見の娘を献身的に育て上げた後、娘と変わらぬ齢の若い女と再婚しようとするが、自分の中で葛藤が大きくなってくる。『鉄路の白薔薇』(’23)、『ナポレオン』(’27)の2本のサイレント映画でフランス映画史にその名を刻んだ、完全主義者アベル・ガンスが戦時中に監督したロマンス・ドラマ。

​上映日:12月17日(月)19時~、27日(木)17時~

 

 

入場料:1100円均一(当日券のみ)

※2本連続鑑賞2100円 3本連続鑑賞3100円 ​

欧米クラシック・シリーズ㉗

フランス映画特集

 

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