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欧米クラシック・シリーズ​第12弾は暗黒映画の本場・フランスの戦前~戦後のノワール傑作群の中から、日本劇場未公開作品を中心に16作品をセレクトしてお届けします

巨匠ジャン・ルノワールやロバート・シオドマクが渡米する前に撮った貴重な作品をはじめ、ノワールを代名詞とも言える大スター、ジャン・ギャバン主演作、アルベール・プレジャンのメグレ警視シリーズなど、フランス映画黄金時代の空気にたっぷりと浸っていただきます。

例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!

上映期間 11月27日(月)~12月8日(金

 

上映作品(全作品DVD上映)

「ランジュ氏の犯罪」Le crime de monsieur lange

(1938/仏/B&W/80分)

監督: ジャン・ルノワール 

脚本: ジャン・ルノワール ジャック・プレヴェール 

撮影: ジャン・バシェーレ 

出演: ルネ・ルフェーブル フロレル ジュール・ベリ マルセル・レヴェスク オデット・タラザク アンリ・ギゾール

☆小さな町工場で働くアメデ・ランジュは仕事の合間に冒険小説を書いている。社長のバタラは会社経営が破綻している事から密かにランジュを丸め込み、書き上がった彼の小説を無断で出版する。小説はベストセラーとなり売上金が入るが、もはや焼け石に水、バタラは夜逃げをする。ランジュは風の噂でバタラは死んだらしいという話を聞く。会社に残ったランジュ達は会社を自主管理して必死に働く。恋人もできようやく人並みな生活を送れるようになった矢先、死んだと思われていたバタラがランジュの元に舞い戻ってくる。何と司祭に化けた姿で。一貫してありのままの人間像を独特のユーモアを交えてリアル描いてきたルノアールが、自身で『どん底』(’36)『ゲームの規則』(’39)に並ぶ傑作と自負する作品。

上映日:11/27(月)15時~、12/5(火)17時~

「最後の切り札」Dernier atout

(1942/仏/B&W/105分)

監督: ジャック・ベッケル 

脚本: モーリス・オーベルジェ ルイ・シャヴァンス 

撮影: ニコラ・エイエ 

音楽: ジャン・アルファロ 

出演: レイモン・ルーロー ミレーユ・バラン ジョルジュ・ロラン モーリス・バケ ピエール・ルノワール ノエル・ロクヴェール ロジェ・ブラン

☆舞台はアメリカのとある都市。ホテルにチェックインしたいわくありげなカップルを、ホテルのラウンジから見張っていた太った中年男と若い女。彼女はカップルの隣の部屋を予約していた。そんな矢先、カップルの男の方が射殺される事件が起きる。警察学校を卒業したての新米刑事クラレンスとモンテスが現場へ駆けつける。中年の太った男はギャングのボスで殺された男は彼の相棒だった。男は金を持ち逃げしたため殺されたと判明する。若い娘はボスの妹だった。しかし、クラレンスがその妹と恋仲になった事から、事態は警察とギャングの血で血を争う戦いへと向かう。『大いなる幻影』他9作品でジャン・ルノアール作品の助監督を勤めたベッケルが戦時下で作り上げた衝撃のデビュー作で、アメリカン・フィルム・ノワールへの熱狂的な造詣ぶりが随所に見られる。

上映日:11/27(月)17時~、12/3(日)11時~

「真夜中まで」Entre onze heures et minuit

(1949/仏/B&W/92分)

監督:アンリ・ドコアン 

出演:ルイ・ジューベ マドレーヌ・ロバンソン レオ・ラパラ

☆イカサマ弁護士のゴンザレスがバッシー河岸の自宅で殺害されカレル刑事が現場にかけつける。だが、その間にアルヌのトンネルの中でもう一人の男が殺される事件が起こる。男はヴィドバンというギャングのボスで、何故かカレル刑事に瓜二つだった。カレルがヴィドバンの部屋を調べると部屋は荒らされていて、フロ-レンスという女の手紙を発見する。ちょうどその時、ロシニョールという男が部屋に入ってくる。男はカレルを見てヴィドバンが生きていたのかと仰天する。ロシニョールはフロ-レンスの愛人でヴィドバンの一味だが、最近ヴィドバンが彼女にちょっかいを出したり、金を独り占めしてること恨みを持っていた。カレルはとっさの機転でヴィドバンに成り済まし、犯罪組織に潜入して事件の全貌を暴こうとするのだが、事態は複雑な展開で動きだしていく。原作はクロード・リュクセルの探偵小説。『筋金(ヤキ)を入れろ』など多くの娯楽作品を手がけたドコアン監督が作り上げたサスペンス溢れるノワール。

上映日:11/27(月)13時~、12/5(火)19時~

「面の皮をはげ」Miroir

 (1947/仏/B&W/90分)

監督: レイモン・ラミ 

脚本: ポール・オリヴィエ カルロ・リム 

撮影: ロジェ・ユベール 

音楽: モーリス・イヴェン   

出演: ジャン・ギャバン ダニエル・ジェラン マルティーヌ・キャロル

☆20年前”鏡”という通り名で呼ばれ、地方に秘密組織を作って地下活動をしていたリュサックは現在パリの地中海汽船で働いている。彼は船主の未亡人ビュックの娘アンと結婚している。彼は、その昔、同僚から引き取った弁護士を生業にするシャルルを自分の子供として一緒に暮らしてた。ある日、リュサックの知人のレオがリュサックを訪ねてくる。シャルルの実父リュフォーが20年ぶりに出獄、シャルルに会いたがってると伝言をもってやって来る。同じ頃、会社の商船アキム・バシャ号が爆発して炎上しているというニュースがリュサックに飛び込んできた。ロベール・ブレッソンの『スリ』などの編集者として知られるレイモン・ラミが監督した唯一の作品。

上映日:11/28(火)13時~、12/6(水)19時~

「パニック」panique

(1946/仏/B&W/91分)

監督: ジュリアン・デュヴィヴィエ 

原作: ジョルジュ・シムノン 

脚本: シャルル・スパーク ジュリアン・デュヴィヴィエ 

撮影: ニコラ・エイエ 

音楽: ジャン・ウィエネル 

出演: ヴィヴィアーヌ・ロマンス ミシェル・シモン マックス・ダルバン エミール・ドラン ギィ・ファヴィエール シャルル・ドラ

☆シムノン原作のメグレ警視を最初に映画化した作品がデュヴィヴィエの『モンパルナスの夜』(’32)である。亡命先のハリウッドから帰還したデュヴィヴィエの戦後第一作が本作であり、彼が14年ぶりにシムノン原作に取り組んだ本格ノワールである。映画化にあたってデュヴィヴィエは原作の大部分を変えている。孤独な主人公イール氏についてはその淡々とした日常生活の描写や、ボーリングの名手だった等という人物像の”ふくらみ”を削ぎ落としている。そして、やってもいない殺人の疑惑を晴らせぬまま、追いつめられていくプロセスや、原作ではあまり描かれてない町の人々の日常生活等をリアルに描出して、戦後間もないフランス社会の裏側の一端を表した。1989年にパトリス・ル・コントが『仕立て屋の恋』としてリメイクしている。

上映日:11/28(火)15時~、12/3(日)13時~

「六人の最後の者」Le dernier des six

 (1941/仏/B&W/90分)

監督: ジョルジュ・ラコンブ 

脚本: アンリ=ジョルジュ・クルーゾー 

撮影: ロベール・ルフェーヴル 

音楽: ジャン・アルファロ 

出演: ピエール・フレネー シュジー・ドレール アンドレ・リュゲ ジャン・テシエ ミシェル・アルファ ジャン・シャヴリエ

☆六人の仲間が有り金をはたいて賭けた博打で六万フランを儲けた。彼らは金を山分けして別れ、金持ちになって5年後パリで再会しようと約束し世界中に旅立った。5年後、サンテールはパリのミュージック・ホールの経営者になり成功。文無しになって帰ってきたペルロンジュールの話によると、仲間の一人ナモットはフランスに帰る途中、乗っていた客船から落ちて死んだという。次に現れたのがリタという女優の妻を持つジェルニコーだった。リタはジェルニコーがサンテールに会いに行っている間、車で待ってるとペルロンジュールが現れる。彼らはダカールで会った事がある旧知の間柄だった。再会を約束してペロンジュールが暗闇に消えた途端、銃声が鳴り響いた。捜査にパリ警視庁ウエンスが乗り出した事から事件は思いもかけない結末へと突き進んで行く。一人また一人と殺されていくステーマンの原作『六死人』はクリスティの『そして誰もいなくなった』より8年前に書かれているが、脚本で参加したクルーゾーは監督デビュー作『犯人は21番に住む』(’42)と同じく、犯人をじわじわと追いつめていくスタイルで、クライマックスの黒光りする洞窟の底なしの泥沼シーンまで見事に書き上げ、ジョルジュ・ラコンブが演出した。

上映日:11/28(火)17時~、12/4(月)15時~

 

「サンタクロース殺人事件」L’Assassinat du père Noël

 (1941/仏/B&W/105分)

監督: クリスチャン=ジャック ロジェ・シャパット 

原作: ピエール・ヴェリ 

脚本: シャルル・スパーク 

撮影: アルマン・ティラール 

出演: アリ・ボール ルネ・フォール レイモン・ルーロー ロベール・ル・ヴィギャン フェルナン・ルドー ジャン・ブロシャール

☆『六死人』などのステーマンとともに’39年代フランスの本格的な推理小説(セリ・ノワール)作家として名高いピエール・ヴェリーの代表作を才人クリスチャン・ジャックが演出した佳作。舞台は南フランスのグルノーブルに近い山間の雪に覆われた一寒村。クリスマス・イヴを目前に控えた12月22日、村の教会で司祭と助手が祭壇の飾り付けに精を出していた時、教会の宝石を盗もうとした男が司祭を殴って逃げるという事件が発生した。またこの日、何年も村を離れていた男爵が村にある館に突然、戻って来る。だが彼は重い病にかかっているという噂が広がり館には誰も寄りつかない。村で地球儀作りを生業にする好々爺コルニュッスは、クリスマス・イヴになるとサンタクロースに扮して、近所の子供たちにプレゼントを配るの一番の楽しみだ。彼の一人娘のカトリーヌは部屋に閉じこもって人形作りに耽っているお伽噺の中から出て来たような美女だ。カトリーヌは男爵の話を聞き彼を助けようと館に駆けつける。その夜、コルニュックスがサンタクロース姿で出かけたあと怪奇で不思議な事件が発生して村は大騒動に巻き込まれて行く。ナチス占領下のフランスでクリスチャン・ジャックが作り上げたフアンタジー・ノワール。

上映日:11/29(水)13時~、12/8(金)19時~

「署名ピクピュス」Picpus

 (1943/仏/B&W/95分)

監督: リシャール・ポティエ 

原作: ジョルジュ・シムノン 

脚本: ジャン=ポール・ル・シャノワ 

撮影: シャルル・ブーエル 

音楽: ジャック・メテン 

出演: アルベール・プレジャン ジュリエット・ファーベ ジャン・テシエ ガブリエロ ノエル・ロクヴェール エドゥアール・デルモン アンリ・ヴィルベール 

☆世界中で最も売れたフランス人作家の一人ジョルジュ・シムノンが1929年の『怪盗レトン』から’72年の『メグレ最後の事件』まで長編だけで75編の作品を発表したメグレ警視シリーズの『メグレと謎のピクピュス』を映画化したもの。焼け付くような暑さに見舞われた8月のパリ。「オレは女占い師を殺す」と、とあるカフェの吸い取り紙に書かれた奇妙な殺人予告から事件が始まった。長年にわたって犯罪者と出会い、言葉を交わし、人間観察をして来た経験から常に彼らの視点に立って事件を解決するスタイルを身につけたメグレの捜査が動き出す。デュヴィヴィエの『巴里の空の下』や『商船テナシチー』などの名優アルベール・プレジャンがメグレを演じた。尚、メグレの映画化作品ではジャン・ギャバン主演の『殺人鬼に罠をかけろ』(’58)『サン・フィアクル殺人事件』(’59)『メグレ赤い灯を見る』(’63)が知られているが、1930年代に作られた『十字路の夜』(’32/監督;ジャン・ルノアール)と『モンパルナスの夜』(’33/監督;ジュリアン・デュビェビェ)の2作品は伝説のメグレ映画だ。

上映日:11/29(水)15時~、12/7(木)19時~

「ラインの処女号」La vierge du rhin

(1953/仏/B&W/82分)

監督: ジル・グランジェ 

脚本: ジャック・シギュール 

撮影: マルク・フォサール 

音楽: ジョセフ・コズマ 

出演: ジャン・ギャバン アンドレ・クレマン ナディア・グレイ オリヴィエ・ユスノー エリナ・ラブルデット

☆第二次大戦中に戦死したと思われていたジャック・ルドリュが故郷のストラスブールに帰って来た。そこで彼が見たのは妻のジュヌヴィエーヴが再婚し、ジャックの海運会社を乗っ取っていた事だった。ジュヌヴィエーヴは元夫が生きている事を知るや、今、手にしている冨を維持するためにすべき事は、唯一つしかないと気づく・・・ジャックを殺すしかない、と。ある晩、ジャックは元妻とその新しい夫ラベと対面する。彼はジャックを殺そうとするジュヌヴィエーヴを止めていたのだが、そのすぐ後に、彼自身が正体不明の殺し屋に殺された事から、事態は思わぬ展開を見せはじめる。『赤い灯をつけるな』など多くの作品でコンビを組んだグランジェ=ギャバンの記念すべきコンビ第一作。

上映日:11/29(水)17時~、12/8(金)15時~

「アリバイ」l’alibi                    

(1937/仏/B&W/84分)

監督: ピエール・シュナール 

原案: マルセル・アシャール 

脚本: ピエール・シュナール 

撮影: テッド・パール 

音楽: ジョルジュ・オーリック   

出演: エリッヒ・フォン・シュトロハイム アルベール・プレジャン ジャニー・オルト ルイ・ジューヴェ

☆パリのナイトクラブでウィンクラー教授の有名な読心術会が行われている最中、教授は客の中に彼が最も忌み嫌う男を見つける。ショーが終わるとウィンクラーは、ゴードンという名のアメリカ人ギャングの後を追い撃ち殺す。それからウィンクラーはクラブで働く若い娘エレーヌを買収して、殺人時のアリバイを証言してもらう。ウィンクラーの犯行と確信しているパリ警視庁のカラス警視は、彼のアリバイを崩そうと画策するのだが。ピエール・シュナルはこの『アリバイ』と’39年の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の監督としてにわかに注目され、映画は2作とも大ヒットした。コントラストの効いたモノクロ画面が秀逸。

上映日:11/30(木)17時~、12/5(火)15時~

「罠」Pieges

 (1939年/仏/B&W/111分)

監督: ロバート・シオドマク 

脚本: ジャック・コンパネーズ エルンスト・ノイバッハ シモン・ガンティロン 

撮影: ミシェル・ケルベ 

音楽: ミシェル・ミシェレット 

出演: モーリス・シュヴァリエ ピエール・ルノワール マリー・デア エリッヒ・フォン・シュトロハイム ジャン・テメルソン アンドレ・ブリュノ ジャック・ヴァレーヌ マディ・ベリー

☆パリで若い娘が11人も行方不明になり、警察は最後の被害者の友人でもあるアドリアンヌを捜査の協力者として依頼する。行方不明の被害者に共通する唯一のつながりと思われるのは皆、新聞広告に返事を出していた事だった。アドリアンヌは自分でも広告に返事を出して何人かの疑わしい人物に会うのだが、全員が潔白だと判明。その頃、彼女はキャバレーの経営者、ロベール・フルーリーと出会い一気に恋に落ち、結婚する。だが、彼が行方不明の女性たちを殺した証拠を発見した事から事態は急展開して行く。ナチス支配下のドイツからフランスに亡命したシオドマクが’40年に勃発するフランス占領前に製作したノワールの傑作。作品には、フリッツ・ラングの『M』の影響が随所に見られる。尚、本作はダグラス・サークの『誘拐魔』(’47)のリメイク作品でもある。

上映日:11/30(木)13時~、12/6(水)17時~

「家の中の見知らぬもの」Les inconnus la maison

(1942/仏/B&W/95分)

監督: アンリ・ドコアン 

原作: ジョルジュ・シムノン 

脚本: アンリ=ジョルジュ・クルーゾー 

撮影: ジュール・クリュージェ 

音楽: ローラン・マニュエル 

出演: レイミュ ジュリエット・ファーベ ガブリエル・フォンタン エレナ・マンソン タニア・フェドール マルグリット・デュクール ジャン・テシエ

☆かつては優秀な弁護士だったルルサは20年前に妻に出て行かれて以来、酒に溺れた生活を送っていた。広大で空っぽの邸宅に10代の娘ニコルと住でいるがほとんど会話はない。しかし、ある運命の日、ルルサを暗闇から引きずりだす事件が起る。家の中で死体が発見されたのだ。娘ニコルとその不良仲間に殺人の容疑がかけられた時、ルルサは事件の弁護引き受ける事を決心する。文豪アンドレ・ジッドが絶賛したことでも知られるシムノンの原作を、ナチス占領下のフランスでドコアンが作り上げたノワールサスペンスは、以降のフィルム・ノワール作品にも大きな影響を与えた。

上映日:11/30(木)15時~、12/8(金)17時~

 

「乗馬練習場」maneges

(1950/仏/B&W/91分)

監督: イヴ・アレグレ 

脚本: ジャック・シギュール 

撮影: ジャン・ブールゴワン 

出演: ベルナール・ブリエ シモーヌ・シニョレ ジャック・ボーメ

☆妻のドラが交通事故に遭って瀕死の状態で入院する。夫のロベールは自責の念と愛情と共に、一緒に過ごした短い日々を思い返していた。結婚は完璧だと思っていた妻一筋の夫として、思い出すのは幸せだった時間ばかり。だが、その幻想はドラの気難しい母に真実が告げられたとき、粉々に砕け散る。ドラがロベールと結婚したのは金目当てであり、彼のビジネスである乗馬学校を処分しなければならない程、資産を絞り執っていた。しかもさらに悪い事に、ドラは彼に隠れて愛人を作り、無常にももっと大胆な次の計画を立てていたのだった。’44年~’49年まで結婚していたアレグレとシニョレが離婚後コンビを組んだ作品で、アレグレ作品の中でも深く暗いモードが全編に沁み渡っている異色のノワール。

上映日:12/1(金)13時~、12/6(木)15時~

「偽りの果て」non coupable

(1947/仏/B&W/95分)

監督: アンリ・ドコアン 

脚本: マルク=ジルベール・ソヴァジョン 

撮影: ジャック・ルマール 

音楽: マルセツ・ステルン 

出演: ミシェル・シモン ジャン・ドビュクール ジャニー・オルト

☆アンスランは30年前は有名な医者だったが今は酒浸りの日々を送っている。ある夜、いつものように情婦のマデリーヌは安酒場で酔いつぶれている彼を見つける。泥酔状態にも関わらず、アンスランは車で帰宅する。だが、途中の交差点でバイクに乗った人をひき殺してしまう。我に返ったアンスランはただの事故に見せかける細工をする。警察と新聞記者はバイクが盗難されたもので、ライトも点けずに走っていた事から、男は自損事故で亡くなったと一旦は思い込む。’40年代のフィルム・ノワールの佳作として多くの批評でも高い評価を受けた。

上映日:12/1(金)17時~、12/7(木)15時~

「セシールは死んだ」cecile est morte

(1944/仏/B&W/90分)

監督: モーリス・トゥールヌール 

原作: ジョルジュ・シムノン 

脚本: ジャン=ポール・ル・シャノワ 

撮影: ピエール・モンタゼル 

出演: アルベール・プレジャン サンタ・レリ ジェルムーヌ・ケルジャン ガブリエロ ジャン・ブロシャール

☆セシルは自分の命が狙われていると思い、警察に助けを求める。意地悪な叔母と暮らすアパートに深夜、何者かが忍び込んだ形跡があるとメグレ警部に訴える。その日も面会を求められたメグレだが、忙しさにかまけて後回しにしてしまう。しかし、彼女の姿が見えなくなった事に胸騒ぎを憶えて家を訪ねたところ、彼女は殺されていた。メグレは彼女との面会を先送りにした事を悔やみながら、この殺人事件の謎を紐解いてゆく。ナチス・ドイツ占領下のパリで作られたコンチネンタル・フィルム社の3作のメグレ作品の1作で、随所にブラックなムードが漂うメグレ・ノワール。

上映日:12/4(月)19時~、12/7(木)17時~

「レミー・コーション/毒の影」la mome vert de gris

(1953/仏/B&W/97分)

監督: ベルナール・ボルドリー 

原作: ピーター・チェイニー 

脚本: ジャック・ベラン ベルナール・ボルドリー 

撮影: ジャック・ルマール   

出演: エディ・コンスタンティーヌ ドミニク・ウィルムス ハワード・ヴァーノン ダリオ・モレノ モーリス・ロネ ニコラ・ヴォーゲル フィリップ・ヘルセント

☆FBI腕利き捜査官のレミー・コーションは、大掛かりな犯罪組織に強奪された委託貨物の金を止めるため、急遽、モロッコのカサブランカに派遣された。だがそこには美人のキャバレー歌手カルロッタ、通称グレーグリーンの貴婦人がレミーを暴力と裏切りの蜘蛛の巣へと誘う罠を張り待ち構えていた。原作はイギリスの作家ピーター・チェイニーのベストセラー小説で、左利きのシークレット・エージェント、レミー・コーションの活躍を描いたエディ・コンスタンティーヌ主演のフランス版ハードボイルド・アクション映画。、以降、『そこを動くな』(’53)『左利きのレミー』(’61)などが作られ、アメリカ人俳優コンスタンティーヌはフランスで人気スターになる。またゴダールは『アルフアヴィル』(’65)『新ドイツ零年』(’91)で彼をレミー・コーション役で出演させて話題になった。

上映日:12/1(金)15時~、12/4(月)17時~

入場料:1100円均一(当日券のみ)

※2本連続鑑賞2100円 3本連続鑑賞3100円 12/1のみ4本連続鑑賞4000円

欧米クラシック・シリーズ⑫

フレンチノワール特集

 

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