欧米クラシック・シリーズ第23弾は、西部劇の名作『シェーン』やジェームズ・ディーンの遺作となった大河ドラマ『ジャイアンツ』など、ジャンルを問わず骨太な演出で多くの傑作を輩出した巨匠、ジョージ・スティーヴンス監督の初期作品を中心に6作品を特集上映します。
戦前のヒットメイカー時代から、戦争を経て映画作家としての色合いを強めていく時代の作品まで、その変遷をじっくり味わっていただきたいと思います。
例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!
ジョージ・スティーヴンス(George Stevens)
1904年、カリフォルニア州オークランド出身。
1921年にアシスタント・カメラマンとして映画入り。
下積みを経て、1933年に監督デビュー。
1935年、キャサリン・ヘプバーン主演の『乙女よ嘆くな』がアカデミー作品賞にノミネートされ、以後ミュージカル、アクションなどジャンルを問わずヒット作を連打。
第二次世界大戦中、アメリカ陸軍の映画斑として戦地を目の当たりにしたことから、戦後、作品の傾向が硬派なものになる。
1951年『陽のあたる場所』、1955年『ジャイアンツ』で2度アカデミー監督賞受賞。
1975年、カリフォルニア州ランカスターで没した。
上映期間 7月23日(月)~27日(金)
上映作品(全作品DVD上映)
『乙女よ嘆くな』Alice Adams(1935年 米 モノクロ 99分)
監督: ジョージ・スティーヴンス
原作: ブース・ターキントン
脚本: ドロシー・ヨースト モーティマー・オフナー ジェーン・マーフィン
撮影: ロバート・デ・グラス
出演: キャサリン・ヘプバーン ハティ・マクダニエル
フレッド・マクマレイ フレッド・ストーン イヴリン・ヴェナブル チャールズ・グレープウィン
★アメリカの田舎町。父親が職を失って久しいアダムス家は生活が逼迫しているが、娘のアリスはリッチな生活に憧れ、自分で綺麗なドレスを作り、金持ちのパーティに行ったりするが、周囲はみんな彼女が貧しいと知って冷ややかな目で見ている。やがてパーティで知り合ったアーサーと恋に落ち、デートを重ねる。
ある日、自宅の夕食会に彼を誘うのだが・・・。1933年の『勝利の朝』でアカデミー主演女優賞に輝いたヘプバーンが上流階級にもぐり込もうとあがいてく様子を熱演し、主演女優賞にノミネートされた。スティーヴンスのウエット・コメディ。
上映日:7月25日(水)17時~、27日(金)15時~
『踊る騎士』A Damsel in Distress(1937年 米 モノクロ 100分)
監督: ジョージ・スティーヴンス
製作: パンドロ・S・バーマン
原作: P・G・ウォードハウス
脚本: P・G・ウォードハウス アーネスト・パガノ S・K・ローレン
撮影: ジョセフ・オーガスト
音楽: ジョージ・ガーシュウィン アルフレッド・ニューマン
出演: フレッド・アステア ジョージ・バーンズ グレイシー・アレン ジョーン・フォンテイン レジナルド・ガーディナー
★イギリスの片田舎の城を舞台に、貴族の令嬢とアメリカのダンサーの道ならぬ恋を描いている。アステアがドラムをたたきながら踊り、バーンズとアレン夫妻による息の合ったコンビ、遊園地で繰り広げられる数々のシーンと見どころたっぷりのミュージカル。「踊らん哉」に続いてジョージ・ガーシュインが曲を手掛けている。ハーミズ・パンがアカデミー賞ダンス音楽賞を受賞した。
上映日:7月23日(月)17時~、26日(木)19時~
『女性NO.1』Woman of The Year(1942年 米 モノクロ 112分)
監督: ジョージ・スティーヴンス
製作: ジョセフ・L・マンキウィッツ
脚本: リング・ラードナー・Jr マイケル・カーニン
撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ
音楽: フランツ・ワックスマン
出演: スペンサー・トレイシー キャサリン・ヘプバーン フェイ・ベインター レジナルド・オーウェン ウィリアム・ベンディックス ダン・トービン ロスコー・カーンズ
★ニューヨークの新聞社で働く花形記者のサムとテスが結ばれるのだが、互いに多忙のため、とかく反発しあう。そのうち亡命少年を引き取ったことでテスがその年に最も輝いた女性NO.1に選ばれたこため、サムが家事まですることに・・・・。トレイシーとヘップバーンの初共演作で、アカデミー賞脚本賞を受賞。
上映日:7月23日(月)15時~、26日(木)17時~
『陽気なルームメイト』The more the merrier(1943年 米 モノクロ 104分)
監督・製作: ジョージ・スティーヴンス
脚本: ロバート・ラッセル フランク・ロス リチャード・フローノイ ルイス・R・フォスター
撮影: テッド・テズラフ
音楽: リー・ハーライン
出演: ジーン・アーサー ジョエル・マクリー チャールズ・コバーン ブルース・ベネット フランク・サリー ドナルド・ダグラス クライド・フィルモア
★第二次大戦中、田舎から人が押し寄せて住宅難になった首都ワシントン。住宅難を解決するアドバイザーとしてワシントンに来た大金持ちのベンジャミンは広告で“ルームメート求む”を見つけそのアパートを訪ねる。借主のコニーはベンジャミンとのシェアを渋々承諾したが、ベンジャミンが勝手に知り合いのジョーに部屋を又貸ししたことから、てんやわんやの大騒動に・・・。ジョージ・スティーヴンス監督唯一のスクリューボール・コメデイ。第16回アカデミー賞に作品賞初め6部門でノミネートされ、チャールス・コバーンが助演男優賞を受賞した。
上映日:7月25日(水)15時~、27日(金)17時~
『ママの想い出』I Remember Mama(1948年 米 モノクロ 134分)
監督: ジョージ・スティーヴンス
製作: ハリエット・パーソンズ
原作: キャスリン・フォーブス
原作戯曲: ジョン・ヴァン・ドルーテン
脚本: ドゥウィット・ボディーン
撮影: ニコラス・ムスラカ
音楽: ロイ・ウェッブ
出演: アイリーン・ダン バーバラ・ベル・ゲデス オスカー・ホモルカ フィリップ・ドーン エドガー・バーゲン エレン・コービイ
★ノルウェイからサンフランシスコに移民してきた大工とその妻に4人の子供たち。貧しい彼らを巡る様々なエピソードを、長女が想い出を語る形式で進められる心温まるホームドラマ。ジョージ・スティーヴンス監督の代表作のひとつ。
上映日:7月23日(月)19時~、27日(金)12時30分~
『生きるためのもの』Something to live for(1952年 米 モノクロ 89分)
監督・製作: ジョージ・スティーヴンス
脚本: ドワイト・テイラー
撮影: ジョージ・バーンズ
音楽: ヴィクター・ヤング
出演: レイ・ミランド テレサ・ライト ジョーン・フォンテイン ダグラス・ディック ルディ・リー
★ニューヨークの広告会社に勤めるアランは、1年ほど前までアルコール中毒に悩んでいたが、今ではすっかり立ち直っていた。彼はアルコール中毒防止協会の依頼で、舞台恐怖症にとり憑かれて、酒浸りのブロードウェイの女優ジェニーを救うことになった。ジェニーは初めアランの忠告に反発したが、やがて彼の誠実な態度に酒をやめ舞台稽古に励むようになった。いつしか二人は恋に落ちるが、アランには貞淑な妻がいた・・・。生きていくための、確かな証を得るために必死にもがいていく様を3人が見事な演技のアンサンブルを見せる。スティーヴンスはきめ細かな水際立った演出力で,行く当てのない中年の恋を鮮やかに描き上げた。
上映日:7月25日(水)19時~、26日(木)15時~
入場料:1100円均一(当日券のみ)
※2本連続鑑賞2100円 3本連続鑑賞3100円
欧米クラシック・シリーズ㉓
ジョージ・スティーヴンス監督特集
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