欧米クラシック・シリーズ​​第42弾は、西部劇を中心に、プログラムピクチャーでその手腕を存分に振るった娯楽職人監督、バッド・ベティカーのデビュー作から初期作10本をお楽しみいただきます。
『七人の無頼漢』(56)などのウエスタンは、サム・ペキンパー、セルジオ・レオーネ、マーティン・スコセッシなど玄人人気が高く、再評価するに相応しい実力派監督です。

この機会に闘牛士出身の変わり種監督バッド・ベティカーの足跡を辿ってみてください。

例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!

バッド・ベティカー Budd Boetticher(1916年7月29日 - 2001年11月29日)

アメリカ・イリノイ州、シカゴ出身。本名はオスカー・ベティカー・ジュニア(Oscar Boetticher Jr.)。大学で学んだのち、メキシコへ渡り、プロの闘牛士となる。1941年、技術顧問として関わったルーベン・マムーリアン監督『血と砂』で映画業界入り。1944年の『ミステリアスな一夜』で監督デビュー以来、西部劇をはじめとして約40本の映画を手がけた。2001年11月29日、カリフォルニア州サンディエゴにて死去。85歳没。

上映期間 1月6日(月)~17日(金)

上映作品(全作品DVD上映)

『ミステリアスな一夜』One Mysterrious Night(1944年/アメリカ/B&W/61分)

監督:オスカー・ベティカー

製作:テッド・リッチモンド

キャラクター創造:ジャック・ボイル

脚本:ポール・ヨウィツ

出演:チェスター・モリス ジャニス・カーター ウィリアム・ライト リチャード・レイン ジョージ・E・ストーン

★ジャック・ボイル原作の怪盗ボストン・ブラッキー・シリーズはサイレント時代から何度も映画化されているが、ベティカーのデビューはこのコロンビア映画シリーズ、最後の7本目からスタートした。金庫破りの大泥棒として有名だったブラッキー、警察は事件のたびに彼の犯行と発表、汚名を振り払うためにブラッキーは事件の解決に奔走するのだが。ロバート・フローレー監督の『ボストン・ブラッキー登場』(’41)を皮切りに、ウィリアム・キャッスル、エドワード・ドミトリクなども演出したこのシリーズの最後を飾る本作は、チャリーティー・イヴェントでナイルズ・ダイヤモンドを盗んだ罪で訴えられたブラッキーが、宝石の在処を突き止めるまでを描き楽しませてくれる軽めの犯罪ミステリー。

 上映日:1月9日(木)19時~、1月15日(水)17時20分~

『消えた陪審員』The Missing Junior (1944年/アメリカ/B&W/66分)

監督:オスカー・ベティカー

製作:ウォーレス・マクドナルド

脚本:チャールズ・オニール

撮影:L・W・オコンネル

出演:ジム・バノン ジャニス・カーター ジョージ・マクレディ ジョセフ・クレハン

★『七人の無頼漢』(’56)などランドルフ・スコット主演の西部劇でハリウッド史にその名を刻むベティカーのデビュー2作目のフィルム・ノワール。冒頭、 暗闇の停まった車の運転席に男がぐったりしている。手袋をはめた手が持つロープが男の首に巻き付かれ、車は汽車と衝突し男は車ごと押しつぶされる。事件記 者キーツはこの男がある裁判の陪審員だった事、すでにそれ以前にも同じ裁判の陪審員4人が不審な死を遂げた事を突きつめ、一連の事件真相を探り始め、残りの陪審員たちを訪ねる。その中に骨董屋の美貌の女性がいた。アンソニー・マンやリチャード・フライシャーなどと同じくキャリア初期にサスペンス& ノワール作品を発表してきたベティカーの佳作で、素晴らしい画面構成と練られたカメラアングル、そしてすぐれた脚本が新しい才能の出現を予感させる。なお、ベテイカーは50年の『キラー・シャーク』まで、オスカー・ベティカー名をつかった。

 上映日:1月9日(木)15時45分~、1月17日(金)15時45分~

『霧の中の逃走』Escape in The Fog(1945年/アメリカ/B&W/65分)

監督:オスカー・ベティカー

製作:ウォーレス・マクドナルド

脚本:オーブリー・ウィスバーグ

撮影:ジョージ・ミーハン

出演:オットー・クルーガー ニナ・フォック ウィリアム・ライト アイヴァン・トリーソール

★戦時中、神経を病んで帰国中の軍の看護師エイリーン・カーが悪夢を見て、男が二人組に殺されそうになったところで叫び声を上げて目覚める。そこへ、心配して見に来た同宿の男がまさに悪夢に出てきた、殺されそうになっていた男だった。物語はこの殺されそうになった男が、連合国の重要な情報を持って国外に出よ うとするところを、ドイツ側のスパイがその情報を横取りしようとして起きるサスペンスを描いたスパイ・スリラー。次作『私の名前はジュリア・ロス』 (’45)で注目を浴びる看護師カー役のニナ・フォックが初々しい魅力を披露。

上映日:1月9日(木)17時20分~、1月17日(金)17時20分~

『閉ざされた扉の陰』 Behind Flocked Doors(1948年/アメリカ/B&W/62分)

監督:オスカー・ベティカー

製作:ユージン・リング

原案:マルヴィン・ウォルド

脚本:ユージン・リング マルヴィン・ウォルド

撮影:ガイ・ロー

音楽:アーヴィング・フリードマン

出演:ルシル・ブレマー リチャード・カールソン ダグラス・フォーリー トム・ブラウン・ヘンリー

★警察の手を逃れている悪徳判事ドレイクがある精神病院に隠れている事を知った女性記者キャシーは、私立探偵ロスに内部潜入を依頼する。ロスは狂人を装って入院に成功し、判事を見つけだす。やがてロスは謎めいた療養所が多くの悪徳の温床になっている事を突き止めるが、彼にも魔の手がしのび寄っていく。サミュ エル・フラーの『ショック集団』(’63)のテーマと重なる部分もあるが、社会の狂気を強烈な演出力で社会の狂気をあぶり出したフラー作品とは単純に比較できない。しかし、細部にこだわる独特のベティカー演出が、全編を貫いたB級スリラー作品として評価できる。

 上映日:1月8日(水)19時~、1月15日(水)15時45分~

『美女と闘牛士』Bullfifhter and The Lady(1951年/アメリカ/B&W/87分)

監督:バッド・ベティカー

原作:バッド・ベティカー レイ・ナザロ

脚本:ジェームズ・E・グラント

撮影:ジャック・ドレイパー

音楽:ヴィクター・ヤング

出演:ロバート・スタック ジョイ・ペイジ ギルバート・ローランド ケティ・フラド ヴァージニア・グレイ ジョン・ハバード

★休暇旅行でメキシコ・シティにやって来たブロードウェイのプロデューサー、ジョニー・リーガーはメキシコの闘牛士エストラーダと親しくなった。闘牛の荒々しいスタイルに引き込まれたジョニーは、エストラーダに軽い気持ちで闘牛士になるための教えを依頼した。だが、それは悲劇への始まりだった。映画導入部の闘牛の見せ方の素晴らしさ、例えば1940年代後半のルイス・フロクナなどメキシコ最高のマタドールたちによって演じられた。また、広大なプラサ・メヒコ闘牛場でのドラマテイックな展開から、当代一の猛牛に闘いを挑んでいくジョニーを捉えたラスト・シーンまで、息をもつかせぬ迫力満載の闘牛ドラマだ。ジョン・ウェインの独立プロ第1回作品で、編集にジョン・フォードも参加したといわれている。

 上映日:1月8日(水)17時20分~、1月16日(木)17時20分~

『シマロン・キッド』The Cimarron Kid (1952年/アメリカ/カラー/84分)

監督:バッド・ベティカー

脚本:ケイ・レナード

撮影:チャールズ・P・ボイル

音楽:ジョセフ・ガーシェンソン

出演:オーディ・マーフィ ビヴァリー・タイラー ジェームズ・ベスト イヴェット・デュゲイ リーフ・エリクソン

★西部史上の実在の人物シマロン・キッドことビル・ドーリンは、強盗団のドルトンを友達のよしみで匿い、逮捕されたが3年ぶりに仮出獄を許された。だが、オクラホマに帰る列車が強盗団に襲われ、再びビルに容疑がかかったためスキをみて逃げ出し、ドルトンの隠れ家に向かった。強盗団は銀行襲撃を計画してて、ビルもその一味に加わる。激しい銃撃戦でドルトン3兄弟は射たれ、残ったビルたちも次第に追いつめられていく・・・。伝説のアウトロー役の多いオーデイ・マーフイーがシマロン・キッド役を快演したベテイカーの力作。

 上映日:1月6日(月)15時45分~、1月10日(金」)19時~

『征服されざる西部』Horizons West(1952年/アメリカ/カラー/81分)

監督:バッド・ベティカー

原作・脚本:ルイス・スティーヴンス

撮影:チャールズ・P・ボイル

音楽監督:ジョセフ・ガーシェンソン

音楽:ハーマン・スタイン

出演:ロバート・ライアン ロック・ハドソン ジュリア・アダムス レイモンド・バー ジェームズ・アーネス デニス・ウィーヴァー

★南北戦争が終り、牧場主イラの長男ダン・ハモンド少佐と養子であるニール・ハモンド中尉はテキサス州のオースティンに戻って来た。牧場経営で一獲千金を狙うダンはオースティンに行くが、そこでボスのハルディンの妻ローナと恋に落ちてしまう・・・。テキサスを舞台に、義兄弟の抗争を描いた西部劇。ルイス・スティーヴンスの脚本を「レッグス・ダイヤモンド」のバッド・ベティカーが監督。「拳銃の報酬」のロバート・ライアン、「夜を楽しく」のロック・ハドソン主演。

 上映日:1月6日(月)17時20分~、1月10日(金)17時20分~

『ロデオ・カントリー』Bronco Buster(1952年/アメリカ/カラー/80分)

監督:バッド・ベティカー

製作:テッド・リッチモンド

原作:ピーター・B・カイン

脚本:リリー・ヘイワード ホレイス・マッコイ

撮影:クリフォード・スタイン

出演:ジョン・ランド スコット・ブラディ ジョイス・ホールデン シャイル・ウィルス

★学生時代に友人と行ったメキシコ・シティで闘牛士に魅せられ、そのまま居つき闘牛士になろうとロレンツォ・ガルーザ、フェルミン・エスピノサという著名なマタドールに弟子入りし、若手闘牛士としてデビューした体験を持つベティカー。彼が『美女と闘牛士』に続いて発表した快心作。ベテランのロデオ騎手が若い見習いの指導を引き受け、闘牛士への道を教授するが最後には彼と対決する事になる。デビューして8年、ベティカー映画として初めて高い評価を受けた本作。56年の『七人の無頼漢』からランドルフ・スコットと10年間で7本の傑作西部劇を発表し作り上げた、ベティカーの西部劇伝説を予見させる”安心感”がすでに見られる事も見どころの一つだ。

 上映日:1月8日(水)15時45分~、1月16日(木)15時45分~

『最後の酋長』Seminole(1953年/アメリカ/カラー/87分)

監督:バッド・ベティカー

製作:ハワード・クリスティ

原作・脚本:チャールズ・K・ペック・Jr

撮影:ラッセル・メティ

音楽:ジョセフ・ガーシェンソン

出演:ロック・ハドソン バーバラ・ヘイル アンソニー・クイン ヒュー・オブライアン リー・マーヴィン リチャード・カールソン ラッセル・ジョンソン ラルフ・ムーディ

★1835年、士官学校を卒業したコールドウェル少尉(ハドソン)はフロリダのキング砦勤務を命じられる。彼は、この近くの出身でセミノール族インディアンに詳しかった。政府はフロリダを含む南部のインディアンを西部保護地に移す計画を立てていた。しかし、セミノール族の酋長オシオラ(クイン)は頑強に反対するため、砦の守備隊長ディーガン少佐は手を焼いていた。コールドウェルはオシオラを説得する調停役として、単身カヌーで奥地に向かうが、オシオラは昔の親友パウエルだったことを知る。二人は問題を平和に解決しようと誓うが、セミノールに敵意を抱く少佐は既に討伐隊を組んで奥地に向かっていた。ランドルフ・スコット主演の西部劇で知られるベティカーがフロリダを舞台に白人とインディアンとの闘いを描いたスリリングな西部劇。

 上映日:1月6日(月)19時~

 

『レッドボール作戦』Red Ball Express (1953年/アメリカ/B&W/83分)

監督:バッド・ベティカー

製作:アーロン・ローゼンバーグ

脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ

撮影:モーリー・ガーツマン

編集:エドワード・カーティス

出演:ジェフ・チャンドラー アレックス・ニコル チャールズ・ドレイク シドニー・ポワチエ

★1944年8月、フランス侵攻が進む中パットンの第3軍は、パリに向かって前進していたが弾薬などの備品不足のため供給が受けられなくなってしまう。そこで連合軍司令部は急遽、特別に選ばれた軍用トラックルートを切り開いた。この危険な急行貨物トラック作戦”レッドボール・エクスプレス”の運転手の75% は黒人で占められ、行く手にはドイツ軍の執拗な反撃をはじめ過酷な任務が待ち構えていた。ランドルフ・スコット主演の一連の西部劇で名高いベティカーが史実を忠実に再現して作り上げた、見どころたっぷりの戦争アクション。

上映日:1月10日(金)15時45分~

入場料:1300円均一(当日券のみ)

※2本連続鑑賞2400円 3本連続鑑賞3500円 

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バッド・ベティカー監督特集

 

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