欧米クラシック・シリーズ第45弾は、戦後、イタリアンネオリアリズモ全盛時の傑作群の中から、選りすぐりの10作品をお届けします。
ヴィットリオ・デ・シーカ、ピエトロ・ジェルミ、ロベルト・ロッセリーニら巨匠の作品はもとより、若き日のシルヴァーナ・マンガーノ、ソフィア・ローレンらイタリアンビューティの出演作など、どれも見逃せない作品ばかりです。
例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!
上映期間 6月15日(月)~26日(金)
上映作品(全作品イタリア映画・モノクロ・DVD上映)
『子供たちは見ている』I BAMBINI CI GUARDANO(1942年/86分)
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
原作・脚本:チェーザレ・ジュリオ・ヴィオラ
音楽:レンツォ・ロッセリーニ
出演:イザ・ポーラ ルチアノ・デ・アンプロジオ エミリオ・チゴリ アンドリアーノ・リモルディ ディナ・ペルベリッニ イオーネ・フリガリオ ジョヴァンナ・ラッリ
★妻が愛人と駆け落ちをしてしまい、残された夫は息子をひとりで育てようと、姉と母親を頼るのだが・・・・。夫婦の仲が子供に与える影響が悲劇的に描かれている。ネオレアリズムの先駆けとなったほか、デ・シーカ監督の出世作ともなった作品。
上映日:6月18日(木)19時~、26日(金)19時~
『にがい米』 RISO AMARO (1948年/105分)
監督:ジュゼッペ・デ・サンティス
製作:ディノ・デ・ラウレンティス
原案:カルロ・リッツァーニ
撮影:オテッロ・マルテッリ
出演:ヴィットリオ・ガスマン ラフ・ヴァローネ シルヴァーナ・マンガーノ ドリス・ダウリング
★警官に追われて水田地帯に紛れ込んだ女と田植え女の争いが、2人の男たちを巻き込んでの悲劇になる。社会派監督ジュゼッペは、大衆的なテーマにメロドラマをからませて、見事なリアリズム映画に仕上げた。この作品で爆発的人気を得たマンガーノの初主演作。
上映日:6月18日(木)15時~、26日(金)15時~
『ミラノの奇蹟』 MIRACOLO A MILANO (1951年/93分)
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
原作・脚本:チェザーレ・ザヴァッティーニ
脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ
撮影:G・R・アルド
音楽:アレッサンドロ・チコニーニ
出演:フランチェスコ・ゴリザーノ パオロ・ストッパ エンマ・グラマティカ ブルネラ・ボーヴォ
★キャベツ畑に捨てられながらも、老女に育てられた底抜けに明るい青年が、亡き老女の霊に助けられながら地域の住民たちを救い、最後はほうきにまたがって理想の空に飛び立つという幻想的な物語。カンヌ映画祭グランプリ、ニューヨーク批評家協会賞で受賞した名作。
上映日:6月18日(木)17時~、26日(金)17時~
『オリーブの下に平和はない』 NON C'E PACE TRA GLI ULIVI(1950年/98分)
監督・脚本:ジュゼッペ・デ・サンティス
脚本:ジャンニ・プッチーニ
出演:ラフ・ヴァローネ ルチア・ボゼー フォルコ・ルリ マリア・グラチア・フランチャ ダンテ・マッジオ
★第二次大戦が終わり男が復員するが、飼っていた羊と恋人を村のボスに取られていた。今も男を愛している恋人と協力して羊は取り返すのだが、裁判で男は有罪になる。怒った彼は脱獄してボスと対決するのだが・・・・。「にがい米」に続いてサンティスとヴァローネがコンビを組んだ復讐劇。
上映日:6月15日(月)17時~、19日(金)17時~
『越境者』 IL CAMMINO DELLA SPERANZA (1950年/97分)
監督:ピエトロ・ジェルミ
原案:ピエトロ・ジェルミ フェデリコ・フェリーニ トゥリオ・ピネッリ
脚本:フェデリコ・フェリーニ
撮影:レオニーダ・バルボーニ
音楽:カルロ・ルスティケリ
出演:サロ・ウルツィ ラフ・ヴァローネ エレナ・ヴァルツィ フランコ・ナヴァッラ
★シシリー島南部の鉱山の閉鎖で、失職した人々が新天地を求めてフランスに旅立つ。しかし所持金を持ち逃げされたり、雪深い山道での行軍を余儀なくされたりと多くの困難に遭遇するうちに、次々に脱落者が出てくるのだった。ベルリン国際映画祭で銀熊賞、ヴェネチア国際映画祭でセルズニック賞を受賞した。
上映日:6月15日(月)15時~、19日(金)15時~
『アンナ』 ANNA (1951年/95分)
監督:アルベルト・ラトゥアーダ
脚本:ジュゼッペ・ベルト フランコ・ブルサーティ
撮影:オテッロ・マルテッリ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:シルヴァーナ・マンガーノ ヴィットリオ・ガスマン ラフ・ヴァローネ ギャビー・モルレー
★尼僧として病院で働くアンナには、かつてナイトクラブで歌っている時に彼女を巡って殺人事件になったことがあった。その時の当事者のひとりが入院してきた所から回想形式で物語が進行する。アンナが踊りながら歌う主題歌がヒットした。16才のソフィア・ローレンが端役で出演しているのも興味深い。
上映日:6月17日(水)19時~、25日(木)19時~
『ヨーロッパ一九五一年』 EUROPA '51 (1952年/113分)
監督・脚本:ロベルト・ロッセリーニ
製作:カルロ・ポンティ ディノ・デ・ラウレンティス
音楽:レンツォ・ロッセリーニ
出演:イングリッド・バーグマン アレクサンダー・ノックス エットレ・ジャンニーニ ジュリエッタ・マシーナ
★イタリアに駐在している商社マンの夫人アイリーンは、社交生活に忙殺されているうちに息子が寂しさのあまり自殺してしまう。ショックを受けた夫人が次第に社会の矛盾に気づき、底辺で暮らす不遇な環境の人々との隣人愛に目覚めた挙句、家庭を捨てるという社会派ドラマ。
上映日:6月17日(水)17時~、25日(木)17時~
『明日では遅すぎる』DOMANI E TROPPO TARDI(1950年/97分)
監督:レオニード・モギー
製作:ジュゼッペ・アマト
脚本:オレステ・ビアンコリ アルフレッド・マチャード レオニード・モギー
撮影:マリオ・クラヴェリ レナート・デル・フラーテ
音楽:アレッサンドロ・チコニーニ
出演:アンナ・マリア・ピアアンジェリ ジーノ・レウリーニ ヴィットリオ・デ・シーカ ガブリエル・ドルジア ロイス・マクスウェル
★思春期を迎えていたミレッラとフランコは校内の芝居で共演したことが切っ掛けで親しくなる。2人は嵐の夜に仲間とはぐれたことで要らぬ疑いをかけられるのだった。この後、次々に作られる、性のめざめを扱った映画の先駆的な作品。ベネチア国際映画祭で最優秀イタリア映画賞を受賞した。
上映日:6月17日(水)15時~、25日(木)15時10分~
『神秘の騎士』IL CAVALIERE MISTERIOSO (1948年/91分)
監督:リカルド・フレーダ
出演:ヴィットリオ・ガスマン マリア・メルカデル イヴォンヌ・サンソン
★舞台は18世紀のべネチア。無実の罪で投獄された弟を救出するために立ち上がった兄の騎士ジャコモ・カサノバ。彼は弟を救い出すためには政府の重要人物から、最近、盗まれたロシアの女帝エカチェリーナ二世のもとに届けられようとしている”ある手紙”を見つけ、取り返さなくてはならなかった。カサノバは手紙の行方を追いながら自分を待ち構えている、敵と戦うためにロシアへの危険な冒険の旅に乗り出すのであった。イタリアの名優ヴィットリオ・ガスマンが初めて主演した冒険活劇。ソード&サンダルと呼ばれるイタリア独特の冒険&史劇スペクタクル映画を数多く手がけたリッカルド・フレーダの代表作。
上映日:6月15日(月)19時~、19日(金)19時~
『永遠のガビー』LA SIGNORA DI TUTTI(1934年/97分)
監督:マックス・オフュルス
製作:アンジェロ・リッツォーリ
原作:サルヴァトーレ・ゴッタ
脚本:マックス・オフュルス ハンス・ウィルヘルム カート・アレクサンダー
撮影:ウバルド・アラータ
音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ
出演:イザ・ミランダ ネリー・コラディ メモ・ベナッシ タチアナ・パヴローヴァ
★1930年代パリ。イタリア出身の映画女優ガビーのレコード「みんなの女性」がヒットする中、自殺を図ったガビーが手術台に運ばれる。麻酔で意識がもうろうとするガビーの回想が始まる。それは数々の男たちに愛されるが、意図せずに彼等を破滅に導いてしまう一人のファム・ファタールの驚くべきメロドラマであった。
ナチスを逃れ亡命したオフュルスがイタリアで監督した唯一の作品。大胆なフラッシュバック形式で語る女の回想は、後の傑作『忘れじの面影』や『歴史は女で作られる』を先駆ける。サウンド初期らしい斬新な音の使い方にも注目。『たそがれの女心』を思わせるダンス・シーン、ヒロインの眩暈を回転するカメラで表したオフュルスの移動撮影は圧巻。
上映日:6月15日(月)13時~、18日(木)13時~
入場料:1300円均一(当日券のみ)
※2本連続鑑賞2400円 3本連続鑑賞3500円 4本連続鑑賞4500円
欧米クラシック・シリーズ㊺
イタリア映画特集
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