欧米クラシック・シリーズ第22弾は、アルフレッド・ヒッチコックと並び映画の神様と未だ崇められる巨匠ビリー・ワイルダーのデビュー作他初期作品6本をお届けします。
艶笑コメディからシリアスな社会派ドラマまで、その一流の映画話術で面白く見せきってしまうワイルダー節、その演出術が鍛錬された30年代から40年代までの作品をじっくりとお楽しみ下さい。
例によって複数本割もございますので、ぜひご利用下さい!!
ビリー・ワイルダー Billy Wilder
1906年、オーストリア出身。
若い時にドイツで仕事を始め、映画界に身を投じる。
1929年『悪魔の記者』で脚本家デビューするも、ユダヤ系であったためヒトラーの弾圧から逃れるためフランスへ亡命、1934年『ろくでなし』で監督デビュー。
その後ハリウッドに渡り、脚本家から下積みを始め、1942年『少佐と少女』で念願のハリウッド監督デビュー。
1945年『失われた週末』ではオスカー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞し、一気に巨匠の仲間入りを果たす。
以後、『サンセット大通り』(50)、『麗しのサブリナ』(54)、『情婦』(57)、『アパートの鍵貸します』(60)など、映画史に名を残す名作を次々と発表。
2002年没。
上映期間 6月25日(月)~29日(金)
上映作品(全作品DVD上映)
『ろくでなし』Mauvaise Graine(1934年 仏 モノクロ 76分)
監督:ビリー・ワイルダー アレクサンダー・エスウェイ
製作:エドワルド・コルニオン・モリニエ
原作:ビリー・ワイルダー
撮影:ポール・コトレ モーリス・ドラレル
音楽:フランツ・ワックスマン アラン・グレイ
出演:ピエール・ミンガン ダニエル・ダリュー ガビー・エリティエ
★1930年代のパリ。裕福な医者の息子アンリ・パスキエは放蕩三昧の生活を続けていた。父は放蕩生活の支援を断ち切るためアンリの愛車ビュイック・ロードスターを売り払ってしまう。後日、その車の新しいオーナーがキーをつけたまま路上駐車しているのを発見する。アンリは誘惑に負け、最近、知り合った若い娘とのデートに車を盗み乗り去るが・・・。1933年ヒトラーの台頭と共にフランスに亡命した時の作品でワイルダーの監督デビュー作として名高い。当時17歳のダニエル・ダリューがジャネット役で初々しい魅力を披露している。
上映日:6月27日(水)17時~、29日(金)15時~
『少佐と少女』The Major And The Minor(1942年 米 モノクロ 101分)
監督: ビリー・ワイルダー
製作: アーサー・ホーンブロウ・Jr
原作戯曲: エドワード・チャイルズ・カーペンター
原案: ファニー・キルバーン
脚本: ビリー・ワイルダー チャールズ・ブラケット
撮影: レオ・トーヴァー
音楽: ロバート・エメット・ドーラン
出演: ジンジャー・ロジャース レイ・ミランド ダイアナ・リン ロバート・ベンチリー
★都会で失職した女性が12歳の子供に変装して、半額の汽車賃で故郷に帰ろうとするのだが、車掌に見破られてしまう。少佐の個室に逃げ込み、少女として兵学校に連れて行かれた彼女を巡るドタバタ劇。ワイルダー監督のハリウッドデビュー作で脚本も共同で書いている。
上映日:6月25日(月)17時~、28日(木)19時~
『熱砂の秘密』Five Graves to Cairo(1943年 米 モノクロ 97分)
監督: ビリー・ワイルダー
製作: チャールズ・ブラケット
原作: ラホス・ビロ
脚本: チャールズ・ブラケット ビリー・ワイルダー
撮影: ジョン・サイツ
音楽: ミクロス・ローザ
出演: フランチョット・トーン エリッヒ・フォン・シュトロハイム ペーター・ヴァン・アイク アン・バクスター エイキム・タミロフ フォーチュニオ・ボナノヴァ
★北アフリカが舞台のサスペンス・ドラマ。砂漠に放り出された英国の敗残兵が、ホテルに辿り着き、前夜死んだ給仕になりすますが、彼はドイツ軍のスパイだった。ロンメル将軍の機密を握った男は連合軍を勝利に導く。サイレント映画「帝国ホテル」の再映画化。
上映日:6月25日(月)19時~、28日(木)15時~
『異国の出来事』A Foreign Affair(1948年 米 モノクロ 116分)
監督: ビリー・ワイルダー
製作: チャールズ・ブラケット
脚本: チャールズ・ブラケット リチャード・ブリーン ロバート・ハラリ
撮影: チャールズ・ラング
音楽: フレデリック・ホランダー
出演: ジーン・アーサー マレーネ・ディートリッヒ ジョン・ランド ミラード・ミッチェル ウィリアム・マーフィ
★第二次大戦後、占領軍に統治されていたベルリンが舞台のラブ・コメディ。アメリカ本土からお堅い女性議員が、現地の風紀の視察に訪れたことから起こる騒動を、風刺を込めて描いている。クラブの妖艶な歌姫に扮したディートリッヒの歌もたっぷり聴ける。
上映日:6月27日(水)19時~、29日(金)17時~
『皇帝円舞曲』The Emperor Waltz(1948年 米 モノクロ 106分)
監督: ビリー・ワイルダー
製作: チャールズ・ブラケット
脚本: チャールズ・ブラケット ビリー・ワイルダー
撮影: ジョージ・バーンズ
特殊効果: ゴードン・ジェニングス
音楽: ヴィクター・ヤング ジョセフ・J・リリー
出演: ビング・クロスビー リチャード・ヘイドン ジョーン・フォンテイン ローランド・カルヴァー ルシル・ワトソン
★商標そっくりのテリヤ犬バトンズを連れてオーストリアの皇帝に売り込みに来た蓄音機のセールスマン、クロスビーが無事に目的を果たすまで。クロスビーは「奥様お手をどうぞ」を含む数曲を聞かせてくれるほか、バトンズと伯爵令嬢の犬の名演も見所。
上映日:6月25日(月)15時~、28日(木)17時~
『地獄の英雄』Ace in The Hole(1951年 米 モノクロ 111分)
監督・製作: ビリー・ワイルダー
脚本: ビリー・ワイルダー レッサー・サミュエルズ ウォルター・ニューマン
撮影: チャールズ・ラング
音楽: ヒューゴ・フリードホーファー
出演: カーク・ダグラス リチャード・ベネディクト ジャン・スターリング ボブ・アーサー ポーター・ホール
★酒におぼれて一流新聞社をクビになった記者が、ニューメキシコで小さな新聞社に雇われる。事件に遭遇した彼はそれを特ダネにして元の職場に復帰するために細工をするのだった。ワイルダーが、アメリカの大衆とジャーナリズムに強烈な風刺を投げかけた問題作。
上映日:6月27日(水)15時~、29日(金)13時~
入場料:1100円均一(当日券のみ)
※2本連続鑑賞2100円 3本連続鑑賞3100円
欧米クラシック・シリーズ㉒
ビリー・ワイルダー監督特集
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